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魔法使いの弟子
ユウリは魔法使いの弟子です。努力家で毎日一生懸命魔法の練習をしています。しかしいつまでたってもほうきのひとつも動かせませんでした。
ユウリはずいぶん前から師匠の誕生日に魔法を使ってお祝いをしようと考えていました。しかし一向に魔法は上達しません。誕生日はもう明日です。その晩ユウリは明日のことを考えていました。
師匠はその日朝早く出かける用事がありました。ユウリは師匠を見送った後、急いで作業にとりかかります。屋敷中をピカピカに磨き上げ、お掃除洗濯、使い魔のクロネコの爪切りブラッシング、杖のワックスがけ、魔法の書物の虫干し。最後に師匠秘蔵のマンドラゴラをちょっぴりあしらったバースデーケーキを焼きあげました。
師匠を出迎えたユウリは咳ばらいをし、できるだけ平気な顔をしながら「師匠、私の修行の成果をお見せします」と屋敷に魔法をかけました。
師匠は屋敷の玄関をくぐり、部屋の様子やツヤツヤのクロネコ、叫び声の聞こえるケーキとユウリのくたびれたローブとあかぎれた手を見て言いました。
「こんなすてきな魔法はみたことがない」
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