ムササビ国とモモンガ国

2021年5月15日土曜日

制作中・・・
ムササビ国とモモンガ国という隣り合った二つの国がありました。
二つの国はずっと仲良く暮らしていました。国の土地はここらへんからムササビ国、あそこらへんからモモンガ国となんとなく決まっていました。
ある時ムササビ国が土地の境目をはっきりと決めることにしました。厳密に測量してちょうど二つの国の中間に線を引きました。
勝手に線を引かれたモモンガ国は怒りました。モモンガ王国の公式な文書によると正しい国境はもっとモモンガ国が広いはずだったからです。
ムササビ国も負けてはいません。せっかく平等な線を引いたのに。国民の数も王国の規模もムササビ国のほうが大きいのです。
二つの国は何度も線を引きます。国さかいは線だらけになってしましました。二つの国民は顔を合わすと国境の事でいがみ合うようになっています。
雨が降り出し、線をすっかり消してしまいました。雨は大雨になり長雨になりました。雨の間は線が引けません。二つの国民は国境の事を話題にしなくなりました。
雨はすっかり上がりましたが、ムササビ国もモモンガ国も国境の事はすっかり忘れてしまい、仲良しの二つの国に戻りました。
67/100の小さな作り話。



プロフィール

 

松原 俊之

 

小さな作り話作家。プロマジシャンでもありフォークアート作家でもあります。

朗読 カエルとチョウ

 

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