10年の気持ち

2021年4月14日水曜日

 制作中…

本番の制作に取り掛かります。試作よりもいい構造が思いつくこともあります。
10年の気持ち
20歳の時に不治の病にかかった人がいました。「あなたはもってあと10年の命です」と医者に通告されました。
その人は目の前が真っ暗になった気がしました。しかし、この10年間を精一杯生きようと決めました。
この10年間、その人はやるべき事をやり残す事がないように生きました。
その10年の間に医療も進歩し、新しい薬が開発されました。「この新薬があればあなたは後10年生きる事ができます」
その人は目の前が開けたような気になりました。この10年間、その人はやりたい事をやり残す事がないように生きました。
この10年の間に医療も進歩し、新しい手術が発見されました。「この手術をすればなんとか10年は寿命を延ばせるかもしれません」
その人は目の前が明るくなった気がしました。
やりたい事、やるべき事はまだまだあります。10年間を懸命に生きました。
人生を何度も生きている気分だ。こんなに充実した日々はないと毎日思ってるよ。とその人は言いました。
46/100の小さな作り話



プロフィール

 

松原 俊之

 

小さな作り話作家。プロマジシャンでもありフォークアート作家でもあります。

朗読 カエルとチョウ

 

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