小さな作り話 けがとドングリ

2021年9月5日日曜日

 今年、シマリスは50個しかドングリを集められませんでした。これでは冬を越すには少し足りません。

「一生懸命集めたのになぁ」
仕方がないので友達のアカリスに少しドングリを分けてもらい、冬を越しました。
次の年。ジリスがけがをしてしまいました。これではドングリが集められません。シマリスはいつも仲良しのアカリスのためにジリスの分までドングリを集めることにしました。
「君はゆっくりけがを治しなよ」
シマリスは一生懸命ドングリを集めました。秋の終わりごろには200個のドングリを集めていました。これだけあれば二匹が冬を越すには十分です。アカリスはシマリスにお礼を言いました。
「シマリス君ありがとう」
シマリスはアカリスに言いました。
「本当は去年少ししか集められなかったから、間に合わないかもしれないと思っていたんだ。」
「ぼくはシマリス君なら大丈夫だと最初から思っていたよ」
不思議そうなシマリスに笑ってアカリスは答えました。
121/122の小さな作り話



プロフィール

 

松原 俊之

 

小さな作り話作家。プロマジシャンでもありフォークアート作家でもあります。

朗読 カエルとチョウ

 

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