魔法の絵本
小さな男の子は「カエルのお話」という絵本を持っていました。その絵本は少し不思議な絵本でした。読むたびにほんの少しですがお話が変わるのです。
ある時小さな男の子は友達とケンカをしてしまいました。小さな男の子はどうしていいのかわかりません。その日おうちで読んだ絵本は「カエルは友達とケンカをしてしまいました。でもカエルが素直に謝るとすぐに友達と仲直りできました」というお話でした。
次の日小さな男の子は友達に謝りました。小さな男の子は友達と仲直りができたのです。
ある時男の子はお母さんとの約束を破ってしまい、お母さんをとても怒らせてしまいました。その日読んだ絵本は「カエルは約束を破ってしまいました。でもカエルはもう一度約束をしました。その約束をカエルは大切に守りました」というお話でした。
次の日小さな男の子はお母さんともう一度約束をしました。小さな男の子はその約束を大切に守りました。
小さな男の子は大きくなりました。もう小さな男の子ではありません。いつの間にか絵本も読まなくなりました。
でもその男性は今でも困ったことや悩むことがあると「あのカエルならどうするかな」とふと考えます。
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